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プラスチックを塗る 付着性を向上させるプライマーの開発

プラスチックを塗る

付着性を向上させるプライマーの開発

 
プラスチックの年間生産量は1995(平成7)年に1400万tに達し、その後、平衡状態を維持しています。
一方、プラスチック年間排出量は1000万tに達し、有効利用率は60%以上となりましたが、リサイクル率は20%以下です。
プラスチック素材は塗料と同じ仲間の高分子材料ですが、包装フィルムから工業部品、大型コンテナー類など必要に応じて、大小、複雑な形状のものまで金型成型ができ、あらゆる分野に使用されています。
プラスチック自体は着色が可能であり、塗装を必要としない物もありますが、パソコン筐体に導電性を付与したり、デザイン上要求される色彩や意匠性、耐候性などの要求には塗装が最も適切です。
代表的な素材と、適する前処理と塗料を示します。
車を例に取れば、外装部品だけでも多種類のプラスチックが使用されています。
この中で、とりわけ問題になるのはバンパーに使用されている難付着性のPPに対する塗装です。
プラスチックが金属と異なり錆びないのは良いことですが、塗装の立場からは塗料が付着しないことが問題です。
表面にエネルギー線を照射して活性化することも有効ですが、生産ラインでは生産効率とコストが優先するので塗料で解決する方法を選択します。
付着性を向上させるプライマーを開発し、下塗りに使用します。
どのような機構で難付着性のPP表面を改質するのでしょうか?
プライマー用樹脂はPPと同じ分子骨格にして、塩素 (-CI)、カルボキシル基 (-COOH)、水酸基 (-OH) などの極性基を適当量、導入します。
このプライマーを塗装すると、分子配向をとり、一つの分子内にある似たもの同士 (極性基と極性基、無極性は無極性分子同士) が選択的によく引き合い、結果的に良好な付着性が得られます。
このように塗料、塗装技術者は常に困難な問題にぶつかりながら解決策を見い出しています。

 
ポイント
●電磁波シールド性、光輝性を付与
●難付着性PPも万能プライマーでOK
●クレームの嵐にもまれて育つ塗装技術

 

 

 

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