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安全・環境問題とこれからの塗料 粉体塗料を使う VOC削減には理想的な塗料

粉体塗料を使う

VOC削減には理想的な塗料

 
VOCの観点から理想的なもう一つの塗料が粉体塗料です。
これは以前に述べましたように固体樹脂に顔料や添加剤を分散・混合した塗料で、硬化剤に用いるブロック剤 (硬化剤を安定化する物質) や低分子成分が焼付け時に揮発すると言ったことを除くと、基本的にVOCゼロの塗料です。

 
熱硬化性粉体塗料にはエポキシ樹脂系、エポキシ/ポリエステル樹脂系、ポリエステル樹脂系、アクリル樹脂系粉体塗料があります。
前2者は一般金属用途に、後2者は屋外使用の金属製品に用いられます。
樹脂、硬化剤の選択には塗膜の性能のみでなく、粒子の凝集 (軟化点)への配慮が必要です。
近年、塗装後、110℃程度で溶融した後、紫外線硬化させる粉体塗料が開発され、木材用途にも展開されています。

 
粉体塗料は長い実績にも拘らず販売量が少ないと言うのが実情でしょう。
それは使う側の立場からすると、粉体塗料には専用の塗装ブース、塗装ガンなどの設備が必要であること、色替えが面倒であること、塗膜外観性 (ゆず肌)が劣ることなどの理由があげられます。
また、供給側からは製造に手間がかかり、色合わせが容易でなく、少量多品種生産に向かないこと、メタリック塗料が造りにくいことなどの理由があげられます。

 
しかしながら、粉体塗料は一回塗りで、厚膜塗装も可能で、強靭な膜を形成することができる優れた材料であることも事実です。
こうした特性から家電、自動車部品、金属製品の多くの分野で活用されています。
家電製品では平板に粉体塗料を塗装し、その後、成型加工するプレコート粉体塗装もなされています。
自動車塗装では中塗りや部品の他、クリヤ塗装にも実用例があります。
粉体塗料にはこの他に、ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアミドなどを用いた熱可塑性粉体塗料もあります。
VOC削減の観点から、今後の粉体塗料の需要が期待されています。

 
ポイント
●粉体塗料はVOC上は理想的
●塗膜外観性などの固有の課題あり
●今後の需要増に期待

 

 

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