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航空機を塗る

いろいろなところで使われる塗料

 
航空機を塗る

低温にも油にも強い塗料

 

乗り物の安全性は言うまでもありませんが、航空機の特徴は高度1万メートルに達した時の気温はー50℃以下になり、
着陸すれば上空に比べてはるかに高い温度となることと、高速で飛行をすることの2点です。
塗装側から見ると、飛行時の被塗物の変形に対して塗装系 (下塗りから上塗りまでの多層塗膜)が耐えられるかどうか
が心配です。
いわゆる温度と速度の急激な変化に対して付着状態の塗膜がどのように追随できるかを試験し、
異常が生じないことを確認しなければなりません。
航空機はどのような素材で出来ているのか、どのような塗料が、どのようにして塗られているのか、
さらにどのような試験をするのかなどについて、日本特殊塗料㈱様にお話しを伺いました。

 
①素材は航空機用アルミニウム合金 (AI-Zn-Mg-Cu系、超ジュラルミン)、
②塗装仕様 : 巨大な被塗物ゆえ、焼付けはできないので、常温硬化型塗料を選択しなければなりません。

 

航空機メーカーの社内規格を見ると、車や新幹線には見られない特性が必要だと理解できます。
特筆すべき点は、耐液性:各種オイルの浸せきで塗膜が軟化しないこと、耐低温性、はく離性:新造機が4~8年で重整備を
行う時に機体に亀裂や異常がないかを調べます。
この時、塗膜の無い状態で検査する必要があるため、ペイントリムーバ (はく離剤)で30分以内に塗膜をはく離できる
ことが規格化されています。
要は塗膜が溶剤で膨潤し、フィルム状にはがしやすいことが要求されます。
耐オイル浸せき試験で塗膜が軟化してはいけないので、油には強くて、リムーバ用の溶剤には弱いと言う矛盾する
特性を付与した塗膜にしなければなりません。
物理的な強度についても、塗膜は硬くてしかも良く伸びる柔軟性が求められます。
塗膜が表面層に存在するゆえの宿命であり、技術者は常に挑戦し続けています。

 
●高速飛行時で、気温は-50℃以下
●機体の変形に低温で追随できる塗膜
●耐油性に優れ、はく離性の良い塗膜

 

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