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『襖のある家は夏涼しい』

襖は日本独特の空間分割法。しかも、間仕切りが簡単に外せるところに大きな特徴がある。
これは湿気の多い日本の自然条件が生んだ独特の知恵だ。
あの有名なブルーノ・タウト(建築家)が軽井沢のある別荘を訪ねたとき、同行した早稲田大学の教授が、部屋の中の襖をパタパタッと外して風を通した。
これを見たタウトは大層驚き、感心しきり。
よその国には仕切りを外して風を通すという発想がない。
日本にいて当たり前のように暮らしていると、ついのよさをわからずに過ごしているが、長い経験の中から生み出された知恵は、やはりそれなりの有用性や重みがあることをもう一度思い起こしてほしい。
遮音機能がないからと、襖の仕切りを嫌う人がいるが、とんでもないことだ。遮音機能を期待(ないものねだり)することで、さらに重要な襖の機能性を忘れてしまうのでは本当につまらない。
音は耳をふさげば我慢できる。それも年中うるさいことはないだろう。
ところが、夏の暑さは逃れようがない。クーラーをつければいいじゃないか、というのは短絡すぎる。
わざわざ密閉した部屋をつくり、人工の冷気をとり込んで暮らすことが快適かどうか。
文明の利器に頼りすぎて、先人が編み出してきた知恵を粗末にするような考え方、私は感心しない。

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