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『個室はつくらない』

 

『個室はつくらない』

 

家を建てたら、ああもしたい、こうもしたいと夢ふくらませる、というより、わが暮らしをグレードアップして、美化して考えがちだ。

 

これは人情だと思う。

 

書斎があったなら、ホビールームがあったら、オーディオルームがあったら、だれにも邪魔されずに自分の時間がもてるだろうなア。

 

この考えを進めていくと、いきおい小部屋をいくつもいくつもつくる図面になってしまう。

 

物書き商売ならともかく、書斎ができたから本が好きになるということもあるまい。

 

ホビールームがなくては趣味の時間がつくれないこともない。

 

今まで、夢中になれるような趣味がない人は部屋をつくってみたところで、趣味が生まれるわけじゃない。

 

下手にプライベートルームと称して、外国の住宅雑誌のグラビアのような、壁で仕切った隔離部屋をつくったら、とても使いにくくなる。

 

最近の住居を見ていて、個室主義は日本人の生活をだんだん駄目にしていく気がしてならない。

 

日本の家は襖仕切りが一番よいといったが、これは日本の優れた住文化であるし、暮らしのけじめも育んできた。

 

使用目的を限定して、部屋をつくるなんてことはなかった。

 

ピアノを弾く部屋も、テレビを見る部屋も、ステレオを聞く部屋も、本を読む部屋も同じでいいではないか、と思う。

 

誰かがピアノの練習を始めたらテレビの音を小さくするか、消せばいいだけのことだろう。

 

家族だもの、みんなが少しずつ遠慮しながら、いたわりながら暮らすのは、当たり前じゃないか。

 

昔に学ぶべきだ。

 

受け継いできた伝統のよさを見直すべきだ。

 

それと、ゆくゆく、改築を迫られたとき、仕切り壁をつけるのは簡単だが、壁をとっぱらうのは大事だ。

 

隣の部屋で何をしているのかわからないなんて家は、感心しない。

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