アパートを経営するならば外壁塗装の耐用年数を把握しておこう
2020/04/14
耐用年数について
耐用年数とは文字通り耐えることのできる年数の事を意味していて、外壁塗装における耐用年数には大きく分けると2つあります。
1つは外壁に塗装する塗料そのものの耐用年数で、これは塗料を製造したメーカーが提示しており、その塗料がどれくらい風雨に対して一定の耐久性を維持できるかを示したものです。
もう1つは建物に使っている建材の耐用年数で、建材の耐用年数に関しては、国税庁が建築材ごとの耐用年数を発表しています。
塗料の耐用年数を経過すれば外壁の性能が著しく低下するのはもちろんですが、いくら塗料をしっかりと塗りなおしていても外壁を構成する建築材そのものが耐用年数をオーバーしていれば風雨に耐えられず建物そのものに大きなダメージを与えることになります。
塗料ごとの耐用年数について
アパートをはじめとした建物の外壁塗装にと変われる塗料は1種類ではありません。
グレードによって使用する塗料が分けられており、それぞれ耐用年数が異なっています。
外壁塗装に使われる塗料には様々な種類がありますが、大きく分けると「アクリル樹脂」「ウレタン樹脂」「シリコン樹脂」「フッ素樹脂」の4種類があるので、この4つの耐用年数を覚えておけば良いでしょう。
アクリル樹脂塗料は発色がほかの塗料と比べると鮮やかですが、汚れやすいという欠点があります。
そして何より耐用年数が5年から8年と短いのが最大のネックで、投資用のアパートに使用する塗料としてはふさわしくないでしょう。
業者でも現在このアクリル樹脂塗料を扱っているところは少なくなっています。
ウレタン系樹脂は汚れや色あせに強く耐用年数も8年から10年と一定の耐久力もあるため、コストパフォーマンスは高いです。
シリコン樹脂塗料はウレタン樹脂塗料よりさらに耐用年数が延びて10年から15年となっており、現在外壁塗装に使用される塗料の主流となっているのがこのシリコン樹脂塗料です。
フッ素樹脂塗料は4つのうち最高クラスの15年から20年の耐用年数となっています。
コストは高いものの、商業施設などにも使われている塗料となっていて、資産価値を維持したいのであれば採用を検討しても良いでしょう。
建物の立地で耐用年数に差が出ることも
メーカーが提示している塗料の耐用年数はあくまでも平均的な数字となっていて、条件によって塗料の耐用年数は多少前後することがあります。
例えばその建物がどういった環境にあるかというのも重要で、例えば交通量が多い道路の近くに立っていれば車からの排気ガスなどによって外壁が汚れやすくもなるでしょうし、大きなトラックなどが頻繁に通るようであれば、その振動によって塗料にヒビが入るかもしれません。
そして日光があまり当たらないところではコケやカビが生えやすくなり、これらも塗料の耐用年数に影響します。
30年もつ塗料はない
塗料ごとの耐用年数を見ても分かるように30年以上もつ塗料はありません。
減価償却の際に適用される法定耐用年数で見ても最高で20年です。
ですから「ウチで使っている塗料は30年もつ」といってくる業者がいたら、悪徳業者の可能性が高いと認識しておきましょう。
費用と性能のバランスを考えて
外壁塗装に使われる塗料の耐用年数は使用する塗料ごとに異なっており、耐用年数が長いものほど高価になります。
そのため費用と性能のバランスをよく考えて塗料を選ぶようにしましょう。
とはいえ外壁塗装に使用する塗料についての知識を持っている人は少なく、一人で考えると迷ってしまう事もあるでしょう。
外壁塗装の事で困ったことがあれば当社に一度ご相談ください。