モルタル壁の防水紙は厚いものを
2021/01/29
モルタル壁の防水紙は厚いものを
外壁の条件としては、1耐水性のあること2耐火性のあること3美しいこと4防音性のあることなどがあげられるだろうが、モルタルはこれらの条件をよく備えているし、何より、工期が早いことが大きな魅力だ。
外壁材料として決して悪くない。
ただ、今はその扱いが少し粗雑なために、多少問題を残している。
その一つが下地の防水紙だ。
モルタル壁の下地は、柱と間柱の間に「ラス下貫き」という小幅板(今は構造用合板を張ることが多い)を打ちつけ、その上にアスファルト・フェルトなどの防水紙を張ってある。
そして、その上にモルタルが壁面によくつくようにメタルラス(金網)を張り、要所要所に力骨という太い針金を通し、ステープルというU字のとめ釘を打って、ラスとラス下貫きをしっかりと固定させる。
こうしてできた下地に、モルタルを塗りつけていくわけだ。
モルタル壁の場合、一番怖いのが雨の浸入で、いったん入り込むと外に水気が逃げにくく、中の木材まで腐らせる。
それを防ぐために、防腐剤を塗りつけたりするが、抜本的な解決にはならない。
やはり、防水下地をきちんとするのが肝要だ。
それには防水紙は厚いしっかりしたものを選ばなくてはだめだ。
薄いものでは工事中に破れる心配がある。
ラスをとめる釘で穴のあくこともある。
穴のあいたままでモルタルを塗りつけてしまうと、そこからモルタル塗り時の湿気が中の木に回り、木を腐らせる。
塗りこめられたあとではわからないから、気をつけないといけない。
そんなことを防ぐためにも防水紙は厚くて丈夫なものを選ばないといけない。