棺桶が出せない家では困りもの
2021/02/04
棺桶が出せない家では困りもの
最近のお葬式は、ほとんど葬儀場で行うのが、主流になりつつあるので,,,ちょっと不謹慎な話で気がひけるが、お年寄りがいる家庭の場合、不幸時のことも頭に入れていなくてはいけない。
間借りのアパートならいざしらず、せっかく自分の家を建てたのに、棺桶が出せないような家では、やはり困る。
「葬式も満足に出せなくて、親不孝をしてしまいました」現にあった話だ。
親孝行な方で、日当たりのよい位置に、お年寄りの部屋をきちんととったまではよかった。
が、万一のときのことを忘れていた。
通路が直角に曲がるところに、開口部を設けておかなかったために、起きた失敗だ。
「いざというとき、出棺できるかどうかを考えて設計しなくちゃだめだよ」打ち合わせの席で、まさかに私らの口からは言い出せない。
間取りプランができたら、ちょっと点検することです。
これは何も棺桶だけに限らない。
家ができた。
寝室ができた。
うれしくて、もう一度春よで、ダブルベッドを買った。
さて、入らない。
曲げることができないために、 どうにも部屋に持ち込めない。
「うっかりしてたア」ではすまぬだろう。
笑い話のようなことがなきにしもあらず。
設計のときは、つい平面で考えがち(平面でしか考えられない)だが、所帯道具の出し入れなども念頭に入れて、プランを練ることが肝要だ。