『居間は本当に必要か』
2021/02/13
『居間は本当に必要か』
話を聞くと、これから家をつくる人のきっかけの多くは、「子どもの部屋を確保してやりたい」大抵の方がそうだ。
だから、無理からぬことだが、変な話、夫婦の部屋はないのに、立派な子ども部屋があるという家が多い。
ちょっと前までは、子ども専用の部屋があるなど、考えもしなかったことだ。
そして、もう一つ。
大部分のお施主さんは、「広い居間か応接間がほしい」と、おっしゃる。
それぞれ暮らし向きがあるから、居間や応接間が不要とは決めつけないが、立派な居間をつくったが、いざ暮らしてみると、狭い茶の間が、実際には居間になっているお宅が多いのも事実だ。
居間に一家が集まって、しゃれたソファーに座って、紅茶なんぞを飲みながら、家族だんらんの一時をもつ。
テレビドラマによくあるシーンだ。
居間や応接間は家族の触れ合いのシンボルといったイメージをもっている人がいるが、そんなものだろうか。
「これからだんらんのときをもちますから、居間に集まって。
さあ、話をしましょう」なんて、そんな具合にいくわけがない。
現在の暮らし方はどうか、現実を見ることだ。
器を用意したから生活が変わるとは思えない。
わが家に居間や応接間が必要かどうか、もう一度考えてほしい。