『部屋の開口部はドアにしない』
2021/02/14
『部屋の開口部はドアにしない』
部屋の開口部にノブのついた片開き戸(ドア)は避けなさい。
何度もいうように、とり外しのできる引き戸の襖や板を張った戸襖、障子などが一番だ。
洋室にしたって、ドアにする必要はさらさらない。
ドアの場合は、閉まっていることが常態だが、引き戸は閉まっているときはもちろんのこと、開けていても常態になる。
ドアの開けっ放しは、とてもだらしないが、引き戸はさっと開け広げておけば、だらしないより、夏などすがすがしい。
ドアは夏でも開けておくと、しまらない。
「だめだな、開けっ放しにして」几帳面な人は神経質にならざるをえない。
また、ドアにすると、当然のことで壁で仕切った個室になりがちだ。
個室の弊害をまたここで繰り返すことはしない。
最近の家は夏暑くなったといわれるが、一番の原因は、家の中の風通しが悪くなったからだ。
ドアを閉めて暮らすことが多くなったから、部屋と部屋の通風が悪い。
「昔みたいに広い家がなくなった」という嘆きもある。
しかし、昔だって一般庶民の家は、せいぜい三〇~四〇坪だったから、今と比べて、特に広いことはない。
家が狭いという嘆きは、部屋が狭いためにほかならない。