『地盤の強さを知らないと基礎工事はできない』
2021/03/07
『地盤の強さを知らないと基礎工事はできない』
当たり前の話だが、基礎工事にかかる前に、地盤の強弱を知っておかなくてはならない。
地盤の違いで、それこそ、地業(基礎工事前に行う溝掘りなどの工事)の方法は千差万別。
どれも同じというわけにはいかないからだ。
特に造成地の場合、凸部(地山)を削った切り土のところはあまり心配ないが、凹部を埋めた盛り土の土地では、地業をおろそかにすると、地盤沈下のおそれがあるので気をつけないといけない。
どんなに立派な上物ができ上がっても、住んでいるうちに不同沈下を起こしてきたんじゃ話にならない。
私の住んでいるのは東京の下町(深川)。
このあたりも東京湾の埋立地のために、地耐力が少ない。一平方メートル当たり2.5~3tくらいしかないために、
普通の木造住宅は差し支えないが、ビルなどを建てる場合には、耐圧板工法 (基礎下部に耐圧版鉄板を敷設しこれを反力板としてジャッキを使用し家屋を持ち上げる工法) といった特殊な施工をしないといけない。
建物の規模によっては、ふつうの工事ですまないこともあるので、そんな予算も見込んでおかないといけない。
基礎は建物を支える大事なところだから、強いにこしたことはないが、だからといって、木造の場合、むやみに金をかければいいというものでもない。
建物と土地の事情に見合った工事がある。それを知るためにも、まず地盤の確認をすることが先決だ。