地盤は必ず杭打ちで確認する
2021/03/08
地盤は必ず杭打ちで確認する
二十年も前のことだから、随分古い話になるが、基礎で一度失敗したことがあった。
東京・小岩で、同じ敷地内に二棟建てたときのことだ。
一応地盤を調べて、普通の基礎で十分に保てると判断し、手前から着工した。
同じ敷地内でもあるので、奥の家も手前と同じ基礎で工事を行った。
ところが、建ち上がって四~五年たってからだ。
奥に建てた家が曲がってきた。
地盤が不同沈下を起こしたのだ。
同じ敷地だからと油断したのがいけなかったが、十五年くらい前まで、そこは池だったというではないか。
あとから聞いた話でわかった。
先にわかっていれば、杭を打つなりの工事をしたのだが、そこまで、気がつかないでエラーをした。
地盤の硬さは表面ではわからないことが多い。
このケースでも地上面は固まっていたので、うっかり、手前と同じ地盤だと判断してしまった。
木造の家の場合は、いちいちボーリングをして地盤を確認するわけにはいかないが、やはり、どんな工事でも長い杭を打ってみる必要はある。
田や沼、埋立地の場合は、基礎も地山のあるところまで下ろさないといけないからだ。
地山というのは、やわらかい土の層の下にあるかたい土で、杭はここにいき当たると食い込まなくなる。
基礎は必ずこの地山まで掘り下げないとだめだ。
早晚家に歪みが出てくる。