高齢者がいる家で気をつけたい24カ条
2021/04/25
高齢者がいる家で気をつけたい24カ条
失敗しないリフォーム及び増改築のポイント11
お年寄りと若い人では、根本的に住まい方が異なります。
お年寄りは若い人が考えもしないところで転んだり事故を起こしたりする場合があります。
ですから、高齢者がいる家庭はもちろんのことですが、自分たちが年を取ったときのことも考えてリフォームするようにしましょう。
家の中で一番事故が起きやすいのは風呂場です。
もし資金に余裕があるのであれば「ケアフリーバス」という浴槽にすることをお勧めします。
例えば、安全手すりが適切に設けられているなど、浴室内での事故防止や高齢者の安全入浴のために、きめ細かな配慮がなされています。
次に事故が起きやすいのは、階段や廊下です。
手すりは必ずつけるようにして、事故を未然に防ぐようにしましょう。
また、部屋と廊下の段差で転ぶ場合も多いですから、段差はなるべくなくし、とくに和室の畳は床と同じ高さになるように頼んだ方がいいでしょう。
以下に、高齢者のいる家庭で気をつけておきたいポイントをあげてみましたが、高齢者のいない家庭でも自分の将来のこともあるわけですから、念頭に置いていただきたいものです。
- 玄関のドアの付近ではもたつくことが多いので、ゆっくり閉まるドアにする。
- ドアのノブは握って回す形より、力をかけるだけのレバー式がよい。
- 玄関のマットは滑らないものにするか、粘着テープでしっかり止める。
- 車椅子の使用を考えているなら、廊下の幅は90センチ以上取っておく。
- 階段は勾配がきついと事故が起こりやすいので、一段の奥行きや高さに気を配る。
- 階段にはつかみやすく滑りにくい手すりをつける。また、滑り止めテープなどを貼っておく。
- 高齢者の寝室は、子供たちが遅くまで集まるリビングからは音がうるさくない程度に離す。
- 高齢者の寝室の隣に、小さめでもかまわないのでリビングをつけておくと、将来の介護用の部屋に使える。
- 高齢者の寝室は、寝ている時間が多いと湿りやすいので、風通しのよい場所で、日光の当たる南側がいい。ただし直射日光が当たらない場所に休む。
- 寝具は、ライフスタイルにもよるが、ベッドの方が寝起きが楽でよい。
- トイレは必ず1つは高齢者の寝室の近くに設ける。
- トイレが寒いと発作が起きる危険が大きい。
- トイレはいきんだりするのに楽で、上下の移動が少ない洋式の方がよい。
- 高齢者はトイレで具合が悪くなる場合が多い。家の中のほかのものに知らせるブザーがあると安心。
- トイレのドアは内開きだと中で倒れたときに助け出せない。必ず外開きか引き戸にする。
- トイレの壁に立ったり座ったりが楽なように、手すりをつけておく。縦横が組み合わさった形だと使いやすい。
- トイレの床は、水拭きができる耐水性の素材で、滑り止めの加工がしてあるものにする。
- バスルームは、脱衣所でからだを冷やさない工夫をする。
- 着替えには結構な労力を要するので、脱衣所には作りつけの椅子を作っておくとよい。
- 浴槽へは、出入りの補助に手すりをつける。
- 浴槽は半埋め込み式だとまたぎやすく、出入りが楽。ケアフリーバスなどの高齢者用のシステムバスもある。
- 水洗やシャワーの温度調節や操作は、なるべく簡単で危なくないものにする。
- 風呂場の床は、滑りにくい素材のものにする。また、足が急に冷えたりしないように、高齢者が入る前にお湯を流しておくとよい。
- 夜中にでも使う必要があるトイレのスイッチなどは、暗いところで光る蛍光スイッチがよい。