塗装欠陥(1)ピンホール・凹みやハジキの対策
2021/08/12
ピンホール
塗膜に針で突いたような小穴ができる現象です。
塗装時や乾燥の過程で水分・空気・ガスなどの混入や急激な離脱がある時に発生します。
主な原因は、厚く塗りすぎたとき、溶剤の蒸発が速すぎるとき、被塗面の温度が高すぎたときに発生します。
木材や鋳造品のような巣穴の多い素地を塗装するとき、塗料は穴の隅までよくぬれないので、乾燥過程で穴中の空気の抜けた穴がピンホールになることがあります。
多孔質素地には目止めをしてから塗装すれば、ピンホールを防げます。
凹みやハジキ
塗膜が押しのけられたような凹部を生じる現象です。
被塗面に汚染物質が存在すると、この現象が生じやすくなります。
例えば、被塗面に塗料よりも表面張力の小さい汚染物質 (例えば、油とする) が存在した時には、塗料は被塗面にぬれていくことができずに挙動し、ハジキを発生します。
凹みは塗料の乾燥過程で表面張力の低い成分(シリコーンやワックスなど)が混入した時に発生します。
良い塗装仕上げをするために、被塗面を清浄する素地調整・表面処理や塗装環境の整備は重要です。
ポイント
- 欠陥は自然現象を反映している
- 巣穴の多い素地には目止めが必要
- 被塗面に油があると塗料はハジかれやすい