車の塗装はこのように補修する 補修塗装の工程と技能要素
2021/09/02
車の塗装はこのように補修する
補修塗装の工程と技能要素
カーコンビニのテレビCMが流れてから、車の補修塗装は身近な存在になった気がします。
車の愛好者には朗報だったことでしょう。
気軽に行けるコンビニスタイルになり補修塗装の需要は増えたようです。
補修技能を磨き、車のオーナーの満足度が高まるともっと需要は増えていきます。
この良い循環で、塗装分野に就職しようと思う若者は増えると思います。
ここでは、補修塗装の工程と、主たる技能要素をまとめます。
まず、補修程度の見積りからですが、どの補修タイプかを見極めます。
プレスラインが大きく損傷していればパーツ交換の必要があります。
パーツは電着プライマーまで塗装済みです。
補修塗装では焼付けができないので、常温で硬化する2液型のポリウレタン樹脂塗料(クッキー塗膜を形成する)を使用します。
中塗りのプラサフ(プライマーサーフェーサーの略)を塗装→乾燥→研磨と続き、色合わせをしてから上塗り工程に入ります。
車にはカラー番号が付いており、原色の配合がわかるので計量調色は可能ですが、メタリック、パール感の微妙な違いに悩まされます。
また、使用車と新車では色が僅かに違いますが、日々の訓練で上達します。
VOC規制が浸透し、プラサフ、上塗りにハイソリッド塗料が、メタリックやパールベースに水性塗料が使用されつつあります。
スポットや全塗装では小さい凹みや傷を見つけ、(板金修正が終わった段階から)補修します。
ここで大切な技能要素は、①凹みや傷を修復する一連の成形作業:サンダーがけ、パテ付け、研磨、これに続く、②色合わせ、③スプレー塗装・研磨・磨き作業です。
パテ研磨作業では、手のひら全体をセンサーとして機能させ、補修部分を正常部と違和感のない形態に復元します。
スプレー塗装では塗り肌を確認しながら作業を進めます。
これらの技能は訓練と努力でうまくなります。
ポイント
- 車補修塗装は高度な塗装技能を生かせる職種
- 車体成形の良否が仕上がり外観を決める
- 現場作業に適応する環境対応塗料の開発スト