外壁塗装の概要 外壁塗装の役割
2021/10/01
外壁塗装の役割
日本の住宅は、第二次大戦後住宅不足の時代から、高度成長期、あるいは、バブル時代を通じて、年間150~160万戸の家が新築されてきた。
しかし、バブルがはじけて、新築需要が20~30%も低下し「新築からストックの時代」と言われるようになった。
この言葉を単純にとらえれば、新築住宅業者がリフォームでも手がけて生き延びようという意味にも聞こえるが、これからは、「古くなったら、取り壊して新築しよう」というのではなく、「適切なリフォームをして長持ちさせよう」という意味にとらえなくてはならない。
住宅が古くなって解体されるまでのおよその平均寿命は、古来、日本の住宅は木造住宅が主流になっていたこともあって、25年程度の寿命で終わっており、米国の40年、欧州の70年と比較すると非常に短命であり、これからは、日本でも50~60年の耐用年数が要求される時代となった。
これは、住宅の新築に地球資源を大量に消費することから考えると、地球環境の保護という世界の流れから考えて当然のことと思われる。
住宅の寿命を60年に延ばそうとした場合、住宅を構成する材料がすべて60年間耐えられるわけではなく、劣化損傷する材料については、適宜、補修、交換を必要とし、特に、外壁や屋根は、紫外線や風雨にさらされ、また、ほこりや有害なガス、カビや薬の影響を受けて表面が汚れて見栄えが悪くなってくる。
さらに、これを放置していると、クラックや錆が発生し、雨水がしみ込みはじめ、柱や外装材を腐らせてカビや錆を発生させ、その結果、建物の寿命を縮めることになり、建て替えざるを得ないようになってしまう。
このような劣化状態を、塗膜の表面を適切に診断し、基材自体の傷み前に塗装することにより、外壁、屋根等の外装材の性能を維持し、新築同様の外観(美しさ)に復元することが出来る。
現在の平均的な塗装仕様の設計では、このサイクル(美観耐用年数)は、およそ10年程度と見られる。
このように、定期的に外壁を塗り替えることは、美観を維持し、軀体を保護し、住まいの耐用年数を延ばして資産価値を高めることにもなるので、非常に大切なリフォーム工事といえる。