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外装材の種類 #1セメント系外壁 #2仕上げ塗り

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外装材の種類 #1セメント系外壁 #2仕上げ塗り

外装材の種類 #1セメント系外壁 #2仕上げ塗り

2021/11/04

#1セメント系外壁 #2仕上げ塗り

外装材の種類

通常、塗料の塗膜の厚さは、30~40μにすぎないが、外壁の吹き付け仕上げは、コンクリート、モルタル、プレキャストコンクリート板、ALC板を下地にして、数ミリ以上の厚さに厚塗りして仕上げられている。
JISA6909 規格では、次の表のように、塗布する厚さにより分類されている。

厚さによる分類 JISA6909

名称
厚さ
備考
薄付け仕上げ塗り材
3mm以下
リシン状の仕上げ
複層仕上げ塗り材
1~5mm
通称「吹きつけタイル」
厚付け仕上げ塗り材
14~10mm
凹凸模様等

これらの仕上げ材には、塗料でいう“ビヒクル”に相当する働きをする結合材として、セメント・珪酸(シリカゲル)・合成樹脂エマルジョン等が使われ・骨材・顔料・その他添加剤を配合して、表面を・砂壁調・ゆず肌・さざ波・凹凸状に模様付けして仕上げられている。

塗り替えを行う場合、

  1. 新たなテクスチャーを付ける
  2. 既存のテクスチャーを生かしつつ色調を変える

場合がある。

狙いの仕上がりが得られるかどうかを見極めるために、作業着手前にテスト塗りを行って、吹き付ける条件を決める。

代表的な仕上げ方法として、下記の種類がある。

アクリルリシン(砂壁状吹付材)

以前は、結合材として、珪酸質の材料を結合材とした「シリカリシン」や、セメントを使った「セメントリシン」が使われていた。

このようなセメントリシンの場合、セメントを固めるためには水分を必要とするので、施工前に素地を均等に湿らせて養生し、また、現場で充分練り上げる必要があるが、水を加えすぎると骨材が沈殿して色ムラを起こし、未乾燥のまま塗りつけた場合も色ムラになる。

現場で混練する時間がかかる上に可使時間が短く、このような仕上り不良、あるいは、乾燥収縮によるひび割れ等の問題が発生することから、アクリル樹脂を主成分としたものが多く使われるようになった。

これが「アクリルシリン」と呼ばれるものであり、高粘度のアクリル樹脂エマルジョンに砂等の骨材を混ぜ、リシンガンで吹き付けて仕上げられる。

骨材が予め調合されているものを使う場合と、現場で調合して塗布する場合がある。

吹付タイル(複層仕上げ塗り材)

中塗材と上塗材に違う材料を塗布する場合、複層仕上げと称し、シーラー、主材、トップコートがひとつのシステムとして構成されている。

 外壁基材に塗布されるシーラーは、塗料の密着力を高めると共に、塗料が素材に吸い込まれて、ムラになることのないよう均質化する。

 また、セメントが基材の場合に析出するアルカリ成分のように、基材から析出して塗膜に悪い影響を与える成分を遮断する働きを持たせている。

 主材は、平吹きや玉吹きにより模様を形成するものであり、その種類で分類すれば下記のものがあるが、複層吹付材Eの使用量が多い。

 主材に塗布されるトップコートは、表面に色調や光沢を与える役割があるが、この表層の部分は、紫外線を直接受けるため、耐久性に最も大きい影響を与える部分でもある。

 従来は、価格的に有利なこともあって、耐水性のあるアクリル系樹脂が多く使用されていたが、最近は、アクリルウレタン樹脂やアクリルシリコン樹脂を使い性能改善されたものが増加している。

 今後は、トップコート材が多少高くても、耐久性のあるものを使用し、ランニングコストを下げる方向に進むものと思われる。

 既存の仕上げ塗り外壁の劣化現象を整理すると下記のようになる。

塗り替えの場合、トップコートが劣化しているだけならば、トップコートを塗り重ねすることによりリフレッシュ出来るが、下地から劣化している場合は、不良部分を完全に撤去した上で再仕上げすることになる。

 従って、塗り替える費用は、下地の良し悪しに左右されるので、下地診断が非常に重要であると言える。

中塗材と上塗材に違う材料を塗布する場合、複層仕上げと称し、シーラー、主材、トップコートがひとつのシステムとして構成されている。

外壁基材に塗布されるシーラーは、塗料の密着力を高めると共に、塗料が素材に吸い込まれて、ムラになることのないよう均質化する。

また、セメントが基材の場合に析出するアルカリ成分のように、基材から析出して塗膜に悪い影響を与える成分を遮断する働きを持たせている。

主材は、平吹きや玉吹きにより模様を形成するものであり、その種類で分類すれば下記のものがあるが、複層吹付材Eの使用量が多い。

主材に塗布されるトップコートは、表面に色調や光沢を与える役割があるが、この表層の部分は、紫外線を直接受けるため、耐久性に最も大きい影響を与える部分でもある。

従来は、価格的に有利なこともあって、耐水性のあるアクリル系樹脂が多く使用されていたが、最近は、アクリルウレタン樹脂やアクリルシリコン樹脂を使い性能改善されたものが増加している。

今後は、トップコート材が多少高くても、耐久性のあるものを使用し、ランニングコストを下げる方向に進むものと思われる。

既存の仕上げ塗り外壁の劣化現象を整理すると下記のようになる。

塗り替えの場合、トップコートが劣化しているだけならば、トップコートを塗り重ねすることによりリフレッシュ出来るが、下地から劣化している場合は、不良部分を完全に撤去した上で再仕上げすることになる。

従って、塗り替える費用は、下地の良し悪しに左右されるので、下地診断が非常に重要であると言える。

仕上げ塗り外壁の劣化現象

  1. 汚れ
    空気中のチリ、鉄サビ、油脂類の付着、藻やカビ菌の付着繁殖等による汚れと基材のエフロレッセンスによる汚れがある。
  2. 光沢低下・変退色
    紫外線、雨水、その他化学物質の影響により劣化し、主要素や添加剤が変質して光沢は低下し、顔料は退色する。
  3. チョーキング
    紫外線、雨水、その他化学物質の影響により主要素の分子の鎖が切断された場合、顔料等の充填されているものが析出する。
  4. ひびわれ
    上記と同様に紫外線等により上塗りした仕上げ材の表面塗膜が劣化しての割れと主材の劣化の場合あり、又、外壁パネルやモルタル等の下地材自体が割れる場合あり。
  5. ふくれ
    塗膜下に空気や水を吸い込んで浮き上がってふくれる。
  6. はがれ
    塗膜の付着力が低下して下地から剥がれる塗膜の付着力が低下して下地から剥がれる

防水型(複層・単層)仕上げ

塗装された被膜(塗膜)は、下地を保護する役目をしなければならないが、下地がいつも一定の状態になっているわけではなく、膨張、収縮するので、塗膜に亀裂を発生させることもある。

 表面の塗膜が切れると水等が浸入して下地を保護できないので、主材には、被塗装物がひび割れしても追随して破断しない防水特性(ゴム弾性・ひび割れ追随性)を持たせている。

 このような防水性能のあるエマルジョン樹脂をベースにした塗料を「弾性塗料」、あるいは、「防水塗料」という。

 この塗料について、中塗りと上塗り塗料が違う場合、「複層弾性塗料」と言い、新築塗装に用いられることが多い。

 一方、単層弾性塗料は、中塗りと上塗りに同一の塗料を使う場合であり、塗り替えに使われることが多い。

 単層弾性塗料の場合、ひび割れ追随性は複層の約半分(約0.5mm)程度だが、防カビ、防藻、低汚染等の機能を持たせた仕様のものが市販されており、塗り替え塗装によく使われている。

 通常、メーカーでは、600~1000 g/㎡の塗布量を指示しているが、塗り替えの場合、メーカーで指示された厚さを塗らずに薄塗りすることがあり、また、一方、指示された厚さを真面目に塗布すると下地のパターンを消してしまうという問題がある。

 従って、凹凸模様をいかす必要のある外壁の塗り替えの場合は、弾性度が高く、耐久性能の高い薄塗り仕様の下地調整材、仕上材を使う必要がある。

塗装された被膜(塗膜)は、下地を保護する役目をしなければならないが、下地がいつも一定の状態になっているわけではなく、膨張、収縮するので、塗膜に亀裂を発生させることもある。

表面の塗膜が切れると水等が浸入して下地を保護できないので、主材には、被塗装物がひび割れしても追随して破断しない防水特性(ゴム弾性・ひび割れ追随性)を持たせている。

このような防水性能のあるエマルジョン樹脂をベースにした塗料を「弾性塗料」、あるいは、「防水塗料」という。

この塗料について、中塗りと上塗り塗料が違う場合、「複層弾性塗料」と言い、新築塗装に用いられることが多い。

一方、単層弾性塗料は、中塗りと上塗りに同一の塗料を使う場合であり、塗り替えに使われることが多い。

単層弾性塗料の場合、ひび割れ追随性は複層の約半分(約0.5mm)程度だが、防カビ、防藻、低汚染等の機能を持たせた仕様のものが市販されており、塗り替え塗装によく使われている。

通常、メーカーでは、600~1000g/㎡の塗布量を指示しているが、塗り替えの場合、メーカーで指示された厚さを塗らずに薄塗りすることがあり、また、一方、指示された厚さを真面目に塗布すると下地のパターンを消してしまうという問題がある。

従って、凹凸模様をいかす必要のある外壁の塗り替えの場合は、弾性度が高く、耐久性能の高い薄塗り仕様の下地調整材、仕上材を使う必要がある。

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