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外装材の種類 #1セメント系外壁 #3下地調整

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外装材の種類 #1セメント系外壁 #3下地調整

外装材の種類 #1セメント系外壁 #3下地調整

2021/11/08

#1セメント系外壁 #3下地調整

外装材の種類

セメント系基材は、表に示すように、それぞれ特徴があるが、一般的には、平滑性が悪く、吸い込みやすく、水分が抜けにくく、アルカリ性分が強い。

これは、コンクリートやモルタルが水和反応によって硬化し水酸化カルシウム(Ca(OH)3)を生成するためにアルカリ性を示すものであり、コンクリートの強度を保つ鉄筋の腐食を防止するためには重要な役割をしている。

しかし、このアルカリ成分は、塗膜に直接接すると悪影響を及ぼするのであり、シーラーやフィラーを使わずに塗装を行った場合には、色ムラ、つや引け、剥離、白化現象等が発生する。

そこで、これらの基材を塗装する場合は、遮蔽能力と共に、耐水、耐アルカリ性があって、浸透力のあるシーラーを使うことがポイントである。

そして、これらの材料を水和反応によって硬化させるためには、必ず、水分を必要とするが、多すぎる場合は、付着力の低下を招き、はがれやふくれを発生させることになるので、塗装前に含水率のチェックを行い、10%未満のレベルであることを確認しておく必要がある。

セメント系材料のその他の特徴としては、脆弱で塗料を吸い込みやすいということがある。

これらの現象は、表面全体の均一な性状ではないので、適切な下地処理が出来ていない場合、吸い込みのばらつきがムラになって現われることになり、これを消すために、上塗り塗料を厚塗りして仕上げざるを得ないことになってしまう。

従って、シーラー、フィラーは、おもてにでない下塗材であっても、良い仕上がり状態を確保するために重要であり、各種基材の特性を把握して最も適合するものを選択する必要がある。

シーラー、フィラーには、表に示す種類のものがあり、当然のことながら、上塗り塗料との適合性と基材との適合性を考えて選択するが、塗り替えの場合は、既存の塗膜に対する適合性も要求される。

主なシーラー・フィラーの種類

アクリル樹脂系NAD型シーラー
カブリ良好・万能的
アクリルエマルジョンシーラー
内外用あり・標準的だが種類多い
ビニルアクリル溶剤型シーラー
付着性が良く吸い込み止め効果良好
エポキシ樹脂系溶剤型シーラー
浸透性・付着性・耐アルカリ性良好
アクリルウレタン溶剤型シーラー
浸透性が良い
カチオン系エマルジョンシーラー
 浸透性・旧塗膜への付着性が良い
セメント系フィラー
セメント系下地調整材
カチオン系エマルジョンフィラー
セメント混合 微弾性
アクリルエマルジョン型フィラー
シーラー&フィラー機能微弾性

一般的には、カチオン系エマルジョンシーラー、エポキシ樹脂系シーラー、あるいは、フィラー機能も兼ね合わせた微弾性フィラーを使うことが多いようであるが、メーカーの推奨する塗装仕様書を作りすると良い。

表面の凹凸だけならば、フィラーにより平滑にして表面性を改良することにより仕上げられるが、クラック等の割れや欠けている箇所の補修については、パテ処理を行う。

パテには、オイルパテ、ポリエステルパテ、ラッカーパテ等もあるが、効率よく充填し厚付けすることと共に、付着性や硬さ、耐久性が要求されるので、コンクリート系の基材には、下記のパテが使われる。

合成樹脂エマルジョン樹脂パテ

一般的には、カチオン系エマルジョンシーラー、エポキシ樹脂系シーラー、あるいは、フィラー機能も兼ね合わせた微弾性フィラーを使うことが多いようであるが、メーカーの推奨する塗装仕様書を作りすると良い。

表面の凹凸だけならば、フィラーにより平滑にして表面性を改良することにより仕上げられるが、クラック等の割れや欠けている箇所の補修については、パテ処理を行う。

パテには、オイルパテ、ポリエステルパテ、ラッカーパテ等もあるが、効率よく充填し厚付けすることと共に、付着性や硬さ、耐久性が要求されるので、コンクリート系の基材には、下記のパテが使われる。

塩化ビニル樹脂パテ

塩化ビニル系共重合樹脂を主成分としている。

他の合成樹脂パテと比較し耐アルカリ性は優れているが、乾燥が速いので作業性が良くない。

2成分型エポキシ樹脂パテ

エポキシ樹脂に骨材として使砂等を混合してモルタル状にしたものである。

1回塗りで20~30mmの厚さに塗ることが可能で、高価、高性能な材料であるが、可使時間に制約があり施工性は良くない。

セメント系フィラー

ALC やコンクリートの不陸、目違い、ピンホール等の補修、調整に使われる。

ポルトランドセメントを主成分とする粉体と合成樹脂エマルジョンの混和液を使用時に混ぜ合わせてペースト状にして使用するセメント系のものと合成樹脂エマルジョンを結合体とするものがあり、JIS A 6916に規定されている。

セメント系下地調整材を使用するときに注意すべきことは、これらは薄く塗りつけて使われるが、水和反応により硬化するので、水分が蒸発したり吸収されるとドライアウトを発生させることである。

このようなリスクを避けるために、エマルジョン樹脂に顔料や骨材を予め調合した1液タイプのものは、可使時間を気にせず厚塗りが可能なため、細かなひび割れを目止めし、表面を平滑に仕上げることが出来る。

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