リシン塗装とは?特徴と必須工程を紹介します!
2023/09/02
リシン塗装の特徴
リシンは、モルタル外壁の仕上げ材として利用される表面化粧材です。
施工方法は「吹き付け」と「掻き落とし」の大きく2つがあります。
吹き付けは最も一般的な工法であり、エアスプレーガンを使用して外壁に吹き付けます。
短期間で塗装でき、低価格で施工できますが、塗膜が薄いという点もあるので注意が必要です。
一方、掻き落としはコテでリシンを塗装した後に左官職人が剣山やブラシなどの道具を使って表面を搔き落とした工法です。
搔き落とす分も計算した上し、厚めに塗装するので、塗膜の薄さは心配する必要はありません。
リシンのメリットは、透湿性や通気性が高く、壁にある湿気を排出できるため、木材の劣化を防ぐことができるところです。
また、ツヤを抑えた落ち着きのある印象にすることができます。
デメリットは、凹凸が多いためホコリや水アカが溜まりやすく、汚れやすいことです。
ただ、低汚染型のリシンもあるので、汚れやすい場所には低汚染型を使用すると良いでしょう。
リシン塗装するときの必須工程とは?
- 高圧洗浄
リシン仕上げの外壁は汚れが溜まりやすく、カビも発生しやすくなるため水分を好む菌類が繁殖しやすくなってしまいます。
カビや汚れを残したまま上から塗装すると塗料が外壁にしっかり密着せず、耐久性が低くなってしまいます。
そのため、高圧洗浄は必ず行うべき作業です。 - 下地補修
モルタル外壁はひび割れしやすく、パネル材のように強く固められていないリシンはすぐに割れてしまいます。
そのため、下地補修をするのも重要ですが、大前提としてひび割れしているかを確認する必要があります。
ひび割れがある場合は、そのひび割れを補修してから塗装しなければなりません。
見積もりを確認する際に、「高圧洗浄」と「下地補修」が記載されているかをチェックしましょう。
リシン塗装のメリットと注意点
リシン塗装は、独特のザラザラとした手触りと落ち着いた外観を作り出すことから、多くの住宅で人気の仕上げ方法です。
ここではリシン塗装に関連するメリットと注意点について詳しく解説します。
- リシン塗装のメリット
リシン塗装の大きなメリットは、その高い透湿性と通気性です。
リシン塗料を使用した外壁は、内部にたまった湿気を効率よく排出するため、木材や他の建材の劣化を防ぎ、住宅の耐久性を向上させます。
また、リシン塗装は光沢が少なく、マットな仕上がりが特徴で、住宅全体に落ち着いた印象を与えることができます。
このため、シンプルでナチュラルな外観を求める方におすすめの塗装方法です。 - リシン塗装の注意点
一方で、リシン塗装には注意点もあります。
リシン仕上げの外壁は凹凸が多く、ホコリや水アカが溜まりやすいという特徴があります。
特に、風や雨にさらされる部分では、これらの汚れが目立ちやすくなるため、定期的なメンテナンスが必要です。
さらに、リシンはその薄い塗膜が特徴ですが、これがデメリットとなり、施工が不十分な場合には耐久性に問題が出ることもあります。
そのため、施工前に高圧洗浄や下地補修などの準備をしっかり行うことが重要です。 - 低汚染型リシン塗料の選択肢
汚れやすさが気になる方には、低汚染型のリシン塗料がおすすめです。
低汚染型リシンは、表面に汚れが付着しにくい特殊な加工が施されており、外観を美しく保つことができます。
特に、風通しの悪い場所やカビが発生しやすい地域では、このような塗料を選ぶことで、汚れやカビの発生を大幅に抑えることができます。
リシン塗装を検討している方は、施工方法や塗料の種類に加え、メンテナンスのしやすさにも注目して、最適な塗装計画を立てましょう。
まとめ
リシンは、透湿性や通気性が高いので、カビの発生を防げられます。
しかし、凹凸が多いためホコリや水アカが溜まりやすく、汚れやすいため注意が必要です。
また、リシン仕上げを行う際は、高圧洗浄と下地補修が必須なので必ず見積もり書に記載があるか確認することをおすすめします。