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シーリング材について

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シーリング材について

シーリング材について

2021/05/13

シーリング材について

外壁塗り替え塗装編

日本の住宅の屋根の主流である瓦葺き屋根について、例えば、棟瓦・鬼瓦・軒先瓦等の取り付け部分は、古来、漆喰によって雨仕舞いされてきた。

この漆喰は、消石灰にふのり等の粘着する材料と麻や紙等の繊維を混ぜた伝統的な材料であるが、戦後、様々な化学物質が開発された結果、雨仕舞いには、現在のようなシーリング材が使われるようになった。

外壁についても、従来は、湿式工法による仕上げが行われたが、現場工数の削減や品質の安定化を図るために、乾式工法による仕上げが多くなった。

これらの工法では、各種サイディングパネル等の隙間のシールや目地部の雨仕舞を行うためにシーリング材が使用されており、部材に密着して、収縮、膨張に追随しつつ水密性を発揮させるようにされている。

外壁の塗膜が劣化する現象と同様に、これらのシーリング材も経年変化により、汚れ、退色と共に硬化が進んで、おおよそ10年程度でひび割れ等が発生する。

このような状態になると、パネル等の裏側に雨水が浸入することになり、シロアリの発生や構造体の腐食原因になる。

シーリング材も塗料と同様に、主成分は合成樹脂であるが、その軟らかさを出すために可塑剤が含まれており、時間の経過と共に析出(ブリード)して塗膜がべとつく状態になって汚れが付着したり、塗膜の割れやはがれを起こすことになる。

その他、塗膜がシーリングを引っ張ってはがしたり、溶剤がシーリングを浸すことがある。

従って、塗り替えるときに、シーリング材の部分は塗装せず、外壁パネル部分の塗装を行った上でシーリング材を打ちかえることが原則である。

ただし、劣化が退色レベルの場合ならば、塗装することにより補修出来るものの、塗膜の変色、割れやはがれ等の異常が発生する可能性があるので、予め施主様の了解を得て塗装することが現実的な処理方法と考えられる。

塗装前にシーリング材を打ってしまった場合は、出来るだけ、養生期間をとって塗装するように配慮すると共に、シーリング材に、可塑剤の移行を遮断するシーラーを塗布し、弾性塗料を塗布することによって、ある程度は、このような現象を防ぐことが出来る。

なお、経年劣化でなくても、界面剥離している場合やシーリング材自体が破断しているような異常が現場で発見されることがある。

界面剝離は、被着体である外壁材とシーリング材が接着不良を起こした現象であり、プライマーの塗布不良やシーリングの材質不最等の原因が考えられる。

シーリング材が破断する現象は、シーリング材の不良もあるが、ジョイント部分の断面の設計不良もある。

塗装時に異常が発見された場合は、原因を把握して速やかに打ち直ししなくてはならない。

シーリング材には、色々な種類のものがあるので、改修する場合は、塗装性が悪くないポリウレタン系、変性シリコン系のもので打ち直すと良い。

現場で硬化させるタイプのシーリング材には、硬化剤の作用で硬化させる2成分系のものと空気中の水分と反応して表面から硬化させる1成分系のものがある。

現場改修工事の仕上がり品質(シーリング材の耐用年数)は、次の理論式により推定される。

Y = YS × a × b × c × d  × e × D × M × R

YS
標準耐用年数 10年
a
被着体材料係数
b
被着体の色・方位係数
C
接着難易係数 0.8~1.0
d
施工難易係数 0.7~1.0
e
施工技量係数 0.7~1.0
D
劣化外力係数 0.8~1.0
M
維持保全係数
R
改修工事維持制約係数

※建築工事標準仕様書・同解説 JASS8 防水工事(日本建築学会)より抜粋

 

この数式で示されるように施工技術に関わる要因が大きいので、標準耐用年数を求めるためには、適切な施工が必要であり、塗装の片手間に安易な施工をするとトラブルを起すことになる。

シーリング材がガスケット状のものについては、合成ゴム系の場合、挿入作業時に歪が入っている場合や充填された隙間の大きさが適切でない場合、縮んで寸詰まりになる場合や、浮き上がってシーリングの働きをしていない場合がある。

この場合は、速やかにガスケットを交換する必要がある。

最後にシーリング材の劣化現象を以下に列記しておきます。

しわ・変形

目地のムーブメント、シーリング材自体の収縮変形により波打ちくびれたりする。

変形・軟化

紫外線、その他外部の熱により、シーリング材がやわらかくなり変形する。

汚れ

シーリング材の表面が汚れる場合とシーリング材がパネル部に付着して汚れている場合がある。

変退色・チョーキング

シーリング材自体が劣化して、変退色、ひびわれ等を発生させる場合とシーリング材の表面の仕上材(塗膜等)の劣化の場合がある。

ひびわれ・破断・剥離

シーリング材の表面が汚れる場合とシーリング材がパネル部に付着して汚れている場合がある。
ひびわれが大きくなって、完全に破断し、更には、被着体のパネル部から剥離する。

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