塩ビ防水シートについてご存知ですか?2つの施工方法をご紹介!
2023/09/21
塩ビ防水シートの特徴を解説します!
合成高分子シート防水の中で、日本で最初に採用されたのが塩ビ防水シートです。
1952年に旧国鉄の車両用屋根に採用されたことが始まりです。
1951年に、桜木町構内で車両火災が発生したことから、車両用屋根の防水材が見直されて、難燃性の塩ビシートが採用されました。
塩ビシートは、塩化ビニル樹脂を主原料として、加工を容易にする可塑剤(かそざい)を添加したものをシートにしたものであり、耐候性・耐熱性・耐摩耗性・耐圧縮性に優れています。
標準耐用年数は10年から15年で、着色性にも優れていることから高い防水層を作れるのです。
また、塩ビシートは自己消化性を備えているため、延焼しにくいという特徴も持っています。
塩ビ防水シートの施工方法について
塩ビ防水シートには2つの施工方法があるため、それぞれについてご紹介します。
- 接着工法
直接接着剤で建物に防水シートを貼り付ける方法です。
シート同士のつなぎ目は溶着や熱処理によって接着させるため、高い防水性を確保できます。
工期が短いため、紫外線を受けやすい場所や人がよく歩行する場所、鳥害の影響がある場所に適した工法です。
一方で、建物の影響を直接受けてしまうため、平らでない場所や湿気が多い場所、雨漏りが多い場所や下地の劣化が激しい場所は、加工しやすいように施さないと施工できません。 - 機械的固定工法
脱気工法(だっきこうほう)ともいわれており、固定ディスクという円盤状のパーツで防水シートを固定する方法です。
下地に直接接着する方法と違い、下地の影響を受けにくく、脱気筒から湿気を排出できるのが特徴です。
コンクリートに含まれている水蒸気による蒸れを防げるため、建物への影響も少ないのです。
既存の防水層の上からカバーできることも大きな特徴であり、多くの改修現場において採用されています。
まとめ
合成高分子シート防水の中で、日本で最初に採用されたのが塩ビ防水シートであり、耐候性・耐熱性・耐摩耗性・耐圧縮性に優れていることが特徴です。
施工方法は主に2つあり、直接接着剤で建物に防水シートを貼り付ける接着工法は工期が短く、紫外線を受けやすい場所や人がよく歩行する場所に適しています。
また、機械的固定方法は下地の影響を受けにくく、脱気筒から湿気を排出できるのが特徴です。
防水工事を検討されている方は、ぜひ当社までご相談ください。