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『吹き抜けは感心しない』

『吹き抜けは感心しない』

2021/02/12

『吹き抜けは感心しない』

外国人からラビット・ハイツ(うさぎ小屋)と見下された日本人の住居。

見た感じを多少なりとも広々とさせたいがために、「吹き抜けにしたいのですが」と要望するお施主さんが多い。

よそのお宅にお邪魔したとき、玄関が二階まで吹き抜けになっていると、事実、うらやましいくらい広く感じる。

「新築するときはわが家も.…」

水をさして悪いが、よしたほうがいい。

住みにくいこと、この上ない。

困るのは冬だ。

暖気は上へ上へと回るから、天井ばかりがぽかぽかして、肝心の足元が暖まらない。

玄関周りの吹き抜けがそのまま部屋に続いていたり、部屋自体が吹き抜けだったりしたら、そこは冬場は使えないと思っていい。

寒くて、とてもいられたものじゃない。

吹き抜けはアメリカのように家が大きく、暖房に関しての考え方も違うところならいい。

アメリカでは、ふつう、「フォールになると火をつける」という。

フォール、つまり木々の葉が落ちるところから、ボイラーをトロトロ焚き始める。

以後、桜が咲くころまでずっと焚き続け、夜も火を絶やさない。

すると、建物全体が熱負荷をもっているから、建物全体が暖かい。

吹き抜けだって気にならないわけだ。

ところが、日本じゃこの考え方はない。

個別暖房が主流になっており、建物全体を暖めるといった考えがない。

しかも寝るときは、「もったいないから消そう」と、暖房を切ってしまう。

こんなところで吹き抜けをつくろうとしても無理な話だ。

日本には日本の住まい方がある。

広く見せたい一心だけのことで、異国の住文化をとり入れてもうまくいくわけがない。

無駄なスペースをとれない狭い家ではなおさらのこと。

冬場は吹き抜けの部屋を遊ばせておいてもいい、というくらい広くて、暖房も惜し気なく使える家ならば、お施主さんの好みだから、無下に悪いとはいわない。

ただ、その場合も、明るくしようというんで、上をガラス張りにするのはよしたほうが賢明だ。

ガラスは熱伝導率が高いから、暖めても暖めても外へ逃げてしまう。

それに、大変なのは掃除。

上のほうのガラスは窓を拭くようなわけにはいかない。

下手をすると、クモの巣がはっても払えないことになる。

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