塗装の下地処理におけるケレンの必要性とは?種類と特徴を解説!
2026/03/27
塗装を検討されている方にとって、美しい仕上がりと長期的な耐久性はどちらも譲れないポイントでしょう。
しかし、どのような高品質な塗料を選んでも、その性能を最大限に引き出すためには、塗装前の「下地処理」が非常に重要となります。
特に、素材表面の清掃や旧塗膜の除去といった作業は、塗膜の密着性や寿命、そして将来的な剥離の防止に大きく関わってきます。
ここでは、塗装の品質を左右する下地処理の重要な工程である「ケレン」について詳しく解説します。
塗装の下地処理でケレンはなぜ必要
塗料の密着性を高める
ケレンの主な目的の一つは、塗料が素材にしっかりと密着するための下地を整えることです。
新品の素材であれば表面の黒皮、再塗装の場合は古い塗膜やサビ、汚れなどを除去し、塗料が定着しやすい平滑な状態を作り出します。
これにより、塗料の食いつきが格段に向上し、塗装本来の性能を十分に発揮させることができます。
適切なケレンが行われないと、塗料が素材に十分に密着せず、仕上がりに影響が出る可能性があります。
塗膜の寿命を延ばす
適切なケレン処理は、塗装された塗膜の寿命を延ばすことにも繋がります。
素材表面に残ったホコリや微細な汚れは、塗料の密着性を低下させる原因となります。
また、見えない部分のサビも、時間の経過とともに進行し、塗膜を内部から劣化させる可能性があります。
ケレンによって、これらの塗膜の寿命を縮める要因を事前に除去することで、塗装をより長く良好な状態で保つことが可能になります。
将来の剥離を防ぐ
塗装の仕上がりを長期にわたって維持するためには、将来的な塗膜の剥離を防ぐことが不可欠です。
素材表面にサビや旧塗膜の浮きなどが残ったまま塗装を行うと、塗料が素材にしっかりと定着せず、早期に塗膜が剥がれてしまう原因となります。
ケレン作業は、こうした塗膜の剥離につながる潜在的な問題を根本から取り除く役割を果たします。
これにより、塗装の耐久性が向上し、長期にわたる美観と保護性能を確保することができます。

ケレン処理にはどのような種類がある
1種から4種までの概要
ケレン処理は、対象となる素材の状態や求められる品質に応じて、主に4つの種類に分類されます。
これは、除去すべきサビや旧塗膜の範囲、そして使用する作業方法によって区別されます。
一般的には、1種ケレンが最も除去レベルが高く、4種ケレンが最も軽度な処理となります。
それぞれの種類は、除去の程度や作業方法に違いがあり、適用される場面も異なります。
以下に、それぞれの種類について詳しく見ていきましょう。
除去レベルと作業方法
ケレン処理の種類は、除去するサビや旧塗膜のレベルと、それに伴う作業方法によって分けられます。
1種ケレンでは、ブラスト法という方法で素材表面を研磨し、サビや旧塗膜を徹底的に除去して鋼材面を露出させます。
2種ケレンや3種ケレンでは、ディスクサンダーなどの電動工具や、ワイヤーブラシ、やすりといった手工具を併用して作業を行います。
4種ケレンは、主に汚れの除去が目的で、軽度の目荒らしを行う場合もあります。
除去レベルが高くなるほど、作業方法もより強力で広範囲なものとなります。
各ケレンの特徴
1種ケレンは、ブラスト法によりサビや旧塗膜を完全に除去し、鋼材面を露出させる最も強力な処理です。
主に大規模な構造物に使用されます。
2種ケレンは、ディスクサンダーなどの動力工具を用いて、サビや旧塗膜を除去しますが、1種ほど徹底的ではありません。
3種ケレンは、密着の良い旧塗膜(活膜)は残し、劣化した部分(死膜)やサビを除去する処理で、状態に応じてA、B、Cのランクに分かれます。
4種ケレンは、主に汚れの除去や軽度の目荒らしが目的で、比較的状態の良い素材に適用されます。
それぞれのケレンは、除去の程度、使用する工具、そして適用される素材の状態によって使い分けられます。

まとめ
塗装の品質と耐久性を左右するケレン処理は、塗膜の密着性向上、寿命の延長、そして将来的な剥離の防止に不可欠な工程です。
ケレンには、除去レベルや使用する作業方法によって1種から4種までの種類があり、それぞれに特徴があります。
最も強力な1種ケレンはブラスト法で鋼材面を露出させ、2種、3種は動力工具や手工具を用いて、活膜を残すかどうかの違いがあります。
4種ケレンは軽度の清掃や目荒らしが中心です。
素材の状態や目的に最も適したケレン処理を選択することが、塗装の長期的な品質を保証するために極めて重要となります。





